医師不足は避けられますか?
国は何をし、地方はどうしたら良いですか?
医師はどうすべきで、患者は何を求めますか?
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 産婦人科医であるなな先生のblogより
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一人は約10年前。 当時30代の、先輩医師です。 研究に、臨床に、非常に忙しくなさっていました。 たまにご連絡を下さる時は、決まって深夜2時3時のメールでした。 学生時代は体育会でご活躍された先生で、 人間?と思いたくなるようなタフさと、ひょうひょうとした笑顔を併せ持った 爽やかな先生でした。 大学病院勤務時代の夏、当時研修医だった私たちを集めて ナイター見物に連れて行って下さったことがありました。 外野席で、ビールを飲みながらハンバーガーとポテトをほお張って みんなでひゃあひゃあ言っていたら、 先輩だけ眠ってしまったのを、今でも覚えています。
その日も、病院で夜遅くまでお仕事をなさっていました。 術後の患者さんが落ち着くのを見届けた後、 0時過ぎから論文の添削を始めたところまでは、他の医師が見ていました。 翌朝、出勤してきた同僚医師が、医局で倒れている先生を見つけた時には 既にお亡くなりになっていたそうです。
葬儀には、婚約者の女性は出て来ることができなかったと、 後で聞きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今度は、友人医師を亡くしました。 彼女も、30代です。
同じ職場の上級医師が、過労でその病院に入院中でした。 元々、一人が過労になるような労働環境ですから、 多くをお話しする必要はないでしょう。 一人が入院・休職しても、現在の医療事情では代替要員は派遣されませんので、 残ったドクターたちは、目も当てられない忙しさでした。 緊急opeのある科の医師で、毎日遅くまでopeをした上に、 夜中も容赦なく呼び出されていました。 「過労だけは気をつけようね。壊れる前に、逃げようね」 と、お互い言い合っていたのに・・・
その日、彼女は当直でした。 翌朝、交代で当直に来た若い先生が当直室に入ると 彼女は机にうつ伏せになった状態で、亡くなっていたそうです。 大きな悲鳴を聞いて、一番に駆けつけた人が 何と過労で入院中の、彼女の上級医師でした。 その先生は、自分が休職したからだと自分を激しく責め、 入院先も変えた上に、退職されてしまいました。 残った同じ科の先生たちも、全員がご自分を責め続けています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二度と犠牲者を出したくありません。 どうしたらいいでしょう。 PR 現在殆どの医局では医局員不足です
医師不足そのまんまです。
医師不足と騒がれて久しいわけですが、その間医師不足は進行し続けています 対策は色々と打ち上げられてはいますが、どれも短期的に解決する手段ではなく 忘れ去られて消えていきます どうする事が本当に医師不足を解消される妙案なのでしょうか。 そんなものはないと、わかってはいるけれど。 「医学部定員を増やす」 医師が第一線で働けるようになるまで少なくとも10年はかかりますが、それでもそれしか ないでしょう。あとはその間どうしのぐかが問題です。ただ、10年後本当に医師不足分野の担い手に この門戸を開いた新世代が適うかどうかは別問題ですが 「病院の集約化をする」 現在のEBM.JBMに基づいた医療をするには、マンパワーは必須です。幾ら1人科長、2人体制 でしのげと言われても、「どうせ逮捕されて、訴えられて、医師免許持っていくのでしょう?」と判断し撤退せ ざるを得ません。地方ではアクセスが悪くなると言う大きな問題がありますが、アクセスが悪いような地域に 医師を集約化するまでには中長期的なスパンが必要です。その間そこで働く医師達に、 「耐えろ」「我慢しろ」「訴えられるリスクは確かにあるが」「それでも何とか耐えてくれ」「地元の俺たちが 今と変わらず医療を受けられるように」 と言える方々はどなた方でしょうか? そこでの勤務を希望する医師が、その様な地域に赴くことは本当にすばらしい事だと思います。 ですが、本人以外、誰もそれを強制することはできないはずです。 アクセスが悪くなる地域の方々には不便を強いても、それでもなお集約化しなければ医療が持続可能と ならない事は明白です 「医療費を上げる」 先の新聞報道では今回もマイナス改定のようです。お役人様、経済界のお偉いさんの頭は本当に おめでたく、医療崩壊を推進してくれます。医療費を今以上に下げて、これまでの水準を維持しろとは 正気の沙汰とは思えません。まあ「今の水準を維持しなくて良いと言う、お墨付き」なのだと理解していま すが。これまで以上に国民への個人負担を求めずして、今の医師不足が解消すると思えません。 その結果医療費が上がることもやむなしのはずです。「いや、効率化すればマイナス改定でも現状維持、 向上が望めるはずだ」と言う方は、どなたでしょうか? 「嫌ですよ。そんなの。やる気削がれましたし。出来るものなら勝手にどうぞ。協力はしませんけど」 →立ち去り型サボタージュ。かなり認知度が高まったはずですが、伝わってはいないのでしょうか 「医師バンクで人事権確保」 確かに可能となれば、僻地の医師不足もある程度解消します。そのような試みも各自治体で行われて います。女性医師の復帰支援、非常勤医師としての雇用体制、2年の勤務後は1年の有給研修など 特色ある募集で躍起となっていますが、どこも医師の登録は厳しいようです。 それはそうだと思います。公務員としての身分確保を謳っている所もありますが、それが魅力になると 思っている所で立脚点が違っています。医師は医師免許を有する限り、職に困る事はありません。 公務員以上に安定した立場に最初から立っています。職を求めれば、大概の地域で、相応の収入を 得る事が可能な職種です。その医師の人事権を握るには余程の力が必要です。 それが今までは大学医局でした。確かに医局には指導してもらった恩、人間関係的な情、学位をもらう 弱みと言った多くの要素が絡まりあい、強力な人事権を有していた時代がありました。(今ではかなり 弱体化しましたが。) そのように医師の人事権を操るには一筋縄ではいかないという事を、どれだけ自治体が理解しているのか 疑問です。人事権を握るには、相応のgive&takeの関係を築ける位の力が必要です。 続く 医師不足が解消しません 政府が発表したところによると |
カレンダー
フリーエリア
最新記事
(03/13)
(10/21)
(10/15)
(09/13)
(09/01)
(08/25)
(08/18)
(08/11)
(08/10)
(06/25)
(06/01)
(04/22)
(04/20)
(04/13)
(02/18)
(02/11)
(01/11)
(12/17)
(12/02)
(11/27)
(11/26)
(11/21)
(11/19)
(11/16)
(11/14)
最新TB
プロフィール
HN:
trias
性別:
非公開
自己紹介:
twitterでもつぶやいています
ブログ内検索
最古記事
(12/29)
(12/29)
(12/30)
(12/31)
(12/31)
(01/02)
(01/06)
(01/08)
(01/13)
(01/14)
(01/18)
(02/03)
(02/20)
(03/01)
(03/25)
(04/10)
(04/22)
(05/15)
(05/19)
(05/21)
(06/19)
(10/09)
(10/24)
(11/10)
(11/14)
アクセス解析
アクセス解析
カウンター
|