医師不足は避けられますか?
国は何をし、地方はどうしたら良いですか?
医師はどうすべきで、患者は何を求めますか?
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
久々のブログ投稿です
読売新聞社は先日医療改革について提言を行いました その中でも ・医師不足招いた「自由選択」 ・医師を全国に計画配置 の記述について、地方勤務医の産婦人科医として幾ばくかのコメントをしたいと思います 多くの紙面を割いての提言ではありますが、容量が多い分突っ込み所満載で、どれから手をつける べきか難しいところです。 多くの医療系ブログにて批判的に記述されていますので、こちらでは以下の記載について主に手を つけてみたいと思います 以下2008年10月16日 読売新聞より引用 青字:原文 赤字:trias記述 */*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/*/ 医師不足が問題化したのは、2004年度に始まった医師の新たな臨床研修制度(義務研修)が きっかけだ。研修先として、出身大学ではなく、都市部の有力病院を選ぶ新人医師が増え、地方の 大学病院などの人手不足が深刻になった。医師が、勤務する診療科や地域を自由に選べるため、 偏在につながっている。 本来研修医の参入が数年途絶えただけで、組織として回せない体制ならば、それは始めからマン パワーと仕事量のバランスが取れていません 綱渡り的に、数人の減でシステムが破綻する組織ならば研修医制度がどうあれいずれ後先が見え ていた事でしょう。 元々医師の献身的な働きでカバーされていたものが、臨界点を突破して発露しただけであり。2004 年の初期臨床研修制度の発足は原因ではなく、トリガーでしかありません。 記事では「きっかけ」として表現されていますが、トリガーはトリガーでしかなく、そのトリガー、初期臨 床研修がなくても遅かれ早かれ別のきっかけが医療崩壊のトリガーとなっていた事でしょう。 産婦人科分野に限れば、大野病院事件は必要十分条件であったと思います。 確かに地方の大学病院の人手不足は深刻です。ですが、それは初期臨床研修「医(師)が診療科や 地域を自由に選べるため、偏在につながっている」と言う単純なものではありません。 確かに今回の21年度のマッチング結果を見ても、地方で県単位の人数として研修医を減らしている 県があります。 ですが、地方であっても、大学病院では人数を減らしながら県単位では研修医師数を増やしている 県はあります。 それは大学病院自体に研修の魅力がない事を示している事になります。 大学病院のように、本来看護師・看護助手・薬剤師・事務がするべきような仕事で、研修医から上級 医まで疲弊しながら雑務に追われる様な病院は元々研修にふさわしくありません。 その点を改善せずして、人が集まらないのは当然です。 研修医はその(都)道(府)県において初期研修をするのを嫌うのではなく、プログラム内容を含めた病 院の総合力で大学病院を始めとする、研修医が集まらない病院を忌避しているに過ぎません。 大きな地域単位(道・県)で見れば、研修医を呼び込む事は不可能ではありません。ですが、市町村 単位で全ての病院に研修医を呼び込む調整をするのは困難です。 それは、あなたは研修をする上で総合力で上回る病院で研修をするのを諦めて、勝るものは何もな い病院で研修をしなさい、と宣告するのと同じ事です。 勿論最初から応募者数と採用数の人数が同じであれば、否応なく研修医も選別されて総合力で劣 る病院での研修を余儀なくされる人も出てくるでしょう ですが、現実問題として、総合力で上回る病院が育成できる研修医の人数は決して少なくなく、応募 者数を上回る採用枠がマッチングプログラムとして用意されています これを利用して、より良い研修を受けようと、より良い研修病院へ初期臨床研修医・後期研修医が集 まるのは当然の事であり、決して非難される類のものではありません。 仮に人が集まらない市町村の病院へ研修医を誘導しようとするならば、総合力で勝る病院の定員 数を削減し、応募者数と採用数を同数にし、強制的にマッチさせるしかありません。 ですが、それは本来恵まれた環境で育成可能であった研修医を、敢えて総合力で劣る病院で研 修をさせると言う事に他なりません。 物理的に育成が出来ず受け入れ困難なのではないにも関わらず、敢えて劣る環境で研修をさせ る事に意味はないと考えますし、それは義務化される際の初期臨床研修制度の理念にも合わない はずです。 確かに研修する病院はマッチングによって自由に選べます。また通常の勤務医も診療科・地域を 自由に選択できます。ですが、それはより良い環境で研修を受ける事に大きな理由があります。 そこで、医師の研修先を自由選択に任せるのではなく、地域・診療科ごとに定員を定め、計画的に 医師計画配置に前向き…厚労省医療課長「よい規制」と言う自画自賛記事が載っていて、少し嗤えます。
PR |
カレンダー
フリーエリア
最新記事
(03/13)
(10/21)
(10/15)
(09/13)
(09/01)
(08/25)
(08/18)
(08/11)
(08/10)
(06/25)
(06/01)
(04/22)
(04/20)
(04/13)
(02/18)
(02/11)
(01/11)
(12/17)
(12/02)
(11/27)
(11/26)
(11/21)
(11/19)
(11/16)
(11/14)
最新TB
プロフィール
HN:
trias
性別:
非公開
自己紹介:
twitterでもつぶやいています
ブログ内検索
最古記事
(12/29)
(12/29)
(12/30)
(12/31)
(12/31)
(01/02)
(01/06)
(01/08)
(01/13)
(01/14)
(01/18)
(02/03)
(02/20)
(03/01)
(03/25)
(04/10)
(04/22)
(05/15)
(05/19)
(05/21)
(06/19)
(10/09)
(10/24)
(11/10)
(11/14)
アクセス解析
アクセス解析
カウンター
|