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医師不足は避けられますか? 国は何をし、地方はどうしたら良いですか? 医師はどうすべきで、患者は何を求めますか?
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多くの医療系ブログで既に批判されていますが
二階俊博経産大臣

「政治の立場で申し上げるなら、
何よりも医者のモラルの問題だと思う。
忙しい、人が足りないというのは言い訳にすぎない」

の発言について、無視できないのでコメントします

結論から言えば、彼の発言で次回の選挙は

自民党には投票したくない

と強く思いました。
厚生労働大臣については頑張っておられると感じますので、迷うところではありますが
閣僚の中にこのような認識を持つ大臣がいるようでは
やはり
自民党には投票したくない

そう思わざるを得ません

産婦人科医として日々言い訳の毎日です

・搬送依頼を受け入れたいのは勿論
・24時間緊急で患者さんを救いたいと思うのは勿論
・30分以内の超緊急帝王切開を、24時間体制で行えたらと思うのは勿論
・1施設に2人以上の産直体制を置けるに越したこ事はないと思うのは勿論
・24時間和痛分娩の体制にしてあげたいと思うのは勿論
・緊急体制をしっかり整えて、VBACの希望に応えたいと思うのは勿論

勿論なのですが、

忙しい
人が足りない


と言う言い訳で、その体制を整える事が出来ません
それは確かに言い訳かもしれません

ですが、我々の体は1つしかありません
同時に2人の患者さんを助ける事は不可能です
ですが、我々に1日の時間は24時間しかありません
睡眠を取らず、休息を取らず働き続ける事は不可能です

それを
モラルの問題
と言われたら

それはもう

あーそうですか…

と諦めるしかありません

いくらIT技術を応用しようと、医師一人は一人でしかありません
いくら効率的に運用しようと、マンパワー不足では戦いようがありません

それを
モラルの問題
で解決できると考えている大臣が、今の日本にいるという事に絶望を覚えます
医師不足・医療崩壊と言われて久しく、民主党が医師の当直体制を見直そうと発言している中
周回遅れ、それも何周遅れかわからない程、時代錯誤の発言をしている大臣
現閣僚にいるという事に絶望を覚えます

絶望を覚えさせるに足りる
脱力感を覚えさせるに足りる
立ち去り型サボタージュを促進させる、まさに「嫌ならやめろ委員会」的な発言をする
二階俊博経産大臣
がいる自民党

少なくとも次回は自民党には投票しません

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産科当直は他の科の当直と比較し特殊な点が多くあります
1つは患者さんのもとに到着するのが1分遅れると、大きな違いが生じうると言う事です

院内当直制を採用している病院が殆どです
総合周産期母子医療センターのように、複数の産婦人科医当直体制を取っている病院もあります
ですが、実際地方では1人科長病院、2人体制病院、3人体制病院が未だ多くあります
そのような病院で院内当直体制を取るならば
1人科長病院では月に30回
2人体制病院では月に15回
3人体制病院では月に10回
の当直体制になります。

それにプラスして、緊急帝王切開術時のon call拘束を考慮すると
1人科長病院では月に30回
2人体制病院でも月に30回
3人体制病院でも月に20回
の当直+oncall体制になります

その間常に病院からの呼び出しに備え、気の抜けない拘束時間が続きます

この当直体制・拘束体制は明らかに労働基準法違反です
かつての産婦人科医と言えば、そのような労働条件を当然と思い働いていました
その体制が許容されていた前時代、それは今考えると決して望ましい体制ではないはずです
まさに産科医とその家族の自己犠牲に依存していた制度は、崩壊してしかるべきです

ですが現在もこのような当直・拘束体制は確かに続いています

労働基準法違反の是正を病院が勧告されるようになりました
それ自体は当然のことと思います
ですが、それによって現場の産婦人科医師に求められている事は
自主的」に院内に泊まるようにとの御達しです

病院側は「強制」はしません
紳士協定的」にお願いいたします
自己判断」で「主治医の責任として」泊まる事が必要ではないですか?
との御達しです

勿論「自主的」な泊まりであれば、その間特別手当などは支払われません
実労働時間があれば、それに対して時間外手当を支払うと言うスタンスです

病院によっては、強制とできない以上泊らなくても良い
on call制とし、必要時すぐに病院に駆け付けられるなら、それで良いと言う施設もあります

ここで最初の産科当直の特殊性に戻ります

患者さんのもとに到着するのが1分遅れると、大きな違いが生じうる
これを産科医が実感する機会は少なくないと思います

呼ばれて分娩室に到着したら、既にbabyが生まれていた
NSTで遷延性徐脈が連続してモニターされていた
子癇発作が出現していた
生まれていたbabyのApgarスコアが悪い上、弛緩出血+頸管裂傷が生じていて目も当てられない

そんな状況は決して稀ではありません
1分を争って、産科医は分娩室に向かいます
1分の対処の違いが大きな差となる場面があります
1分遅く到着した事で、分娩に間に合わない時があります

院内当直体制を取っておらず、on call制での呼び出しとしている施設ではどうでしょう?
呼ばれてから到着するまで、大きな心理的負担を感じます
自宅から病院までの距離がひどく遠く感じます
1分を争って、息を切らして病院へ向かいます
分娩室へ息も絶え絶えに到着する時があります

仮に分娩に立ち会えない場合、家族から何らかの抗議があるかもしれません
何より、安全性を担保できるのか、問題点は多くあります

その恐怖心が、産科医を「自主的」に病院へ泊らせる動機となります

ですが、その体制が続いていくとは思えません
現場の産婦人科医はもう限界です
いくら安全性を考慮して、産婦人科医は院内に常駐せよと言われても
労働基準法違反ど真ん中の、この当直・on call制度が
産婦人科医の自己犠牲のもと、いつまでも続くというのは幻想です

その対処としては、産婦人科施設の集約化、健全な当直体制を取れるだけの産婦人科医師数の
増員しかありません
妊婦にいくばくかの負担を強いるとしてもです。

チームバチスタの栄光」の麻酔科医 氷室の言葉
これじゃあ、医者も壊れるぜ

は現場の産婦人科医の叫びでもあります

墨東病院の産婦人科が週末の当直を2人体制にするそうです。
他病院の事ながら、現在働いている先生方の体が心配です…

総合周産期母子医療センターであっても、2人当直体制を組めない施設は多くあります
1人当直、1人on call
そんな体制でようやく回すこ事が可能な施設が、地方には多くあります
そのような病院で

「何故2人当直体制にしない?」
「墨東を見習って2人泊らせろ」


と言われかねない状況ですが
どう考えても、そんな体制は地方では組めそうにありません

地方では2人から4人体制の産婦人科施設が多くあります
そんな中6人から8人位の人数が配置されている総合周産期母子医療センターや
地域周産期母子医療センターは
人員が手厚く配置されいてるような印象を与えます。
ですが、1日当たりの分娩数を考えると
1人にかかる負担はかなりのものです

また1回当直あたりに扱う分娩件数も、その他の施設と大きな差があります
そして、当直明けの仕事量を減らしてもらえるわけでもなく
通常勤務を行っています

分娩に携わる機会が増えるという事は、それだけ
睡眠時間が削られ
無事にお産が終了するかどうかストレスにさらされ
訴訟リスクが増やされているわけです

そんな中
現状でさえ、ようやく回している当直体制を更に過重化するのは
産婦人科医減らしを助長しているように感じざるを得ません

できない事はできない
そう声をあげない限り
助けが来ない
今はそんな状況です

どうか、声を上げて言ってください

無理なものは無理!

と。

どうやり繰りしても

無理なものは無理!

また悲しい問題が起こりました…
亡くなられた方のご冥福をお祈りします

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2008年10月22日 読売新聞
脳出血に「対応できぬ」と7病院が拒否し、妊婦が死亡
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自分であればどうしたであろうと考えます
母体搬送依頼に応えるには多くの手続きが必要です
緊急帝王切開術を行うには最低2人の産婦人科医師が必要です
緊急時全身麻酔を行なう麻酔科医が必要です
新生児管理の新生児科医が必要です

その他今回のように脳出血を伴う場合脳外科医も必要です

今回初回の搬送依頼時に脳出血の診断に至らなかったと言う事ですが
それは仕方がありません
前医が「脳出血疑いの妊婦です」と疑い病名をつけて搬送依頼をしているならまだしも
電話による症状のみで、脳出血の診断に至りそれを前提に行動する事を求めるのは
医師に「神であれ」と要求しているようなものです

ですが、なぜ救えなかったのか?との疑問に答えるために
診断能力不足を前提に批判が行われる事が予想されます

まずシステムとして産婦人科医自体不足しており、受け入れが困難であったこと
医師の耳にはCTもMRIも付いておらず、診断を下すのは困難である事
を考えれば
今回のcaseは決して医師個人の問題ではありません

このcaseから医師の集約化の動きが活発になるのは当然と思いますが
敢えて病院・医師を攻撃する事に全く意味はありません

医師が豊富であれば良かっただけです
受け入れ可能で検査を行えれば良かっただけです

ただそれだけの事が、今の日本で決して当然出ない事を考えれば
今回のcaseは不可避であったとしか言えません


自分であればどうしたであろうと考えます

その病院は自分の病院であったかもしれず、その当直医は明日の自分である
かもしれないからです

どうかこのcaseが犯人捜しにならないように祈ります 
当直医がスケープゴートとならないように祈ります 

それは明日の自分の絶望につながります  
産婦人科医療の崩壊につながります 

システムの不備を個人・病院の責任に結びつけない議論を望みます

 

久々のブログ投稿です


読売新聞社は先日医療改革について提言を行いました
その中でも

・医師不足招いた「自由選択」
・医師を全国に計画配置

の記述について、地方勤務医の産婦人科医として幾ばくかのコメントをしたいと思います
多くの紙面を割いての提言ではありますが、容量が多い分突っ込み所満載で、どれから手をつける
べきか難しいところです。
多くの医療系ブログにて批判的に記述されていますので、こちらでは以下の記載について主に手を
つけてみたいと思います

以下2008年10月16日 読売新聞より引用 青字:原文 赤字:trias記述
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医師不足が問題化したのは、2004年度に始まった医師の新たな臨床研修制度(義務研修)が
きっかけだ。研修先として、出身大学ではなく、都市部の有力病院を選ぶ新人医師が増え、地方の
大学病院などの人手不足が深刻になった。医師が、勤務する診療科や地域を自由に選べるため、
偏在につながっている。

 本来研修医の参入が数年途絶えただけで、組織として回せない体制ならば、それは始めからマン
 パワーと仕事量のバランスが取れていません
 綱渡り的に、数人の減でシステムが破綻する組織ならば研修医制度がどうあれいずれ後先が見え
 ていた事でしょう。
 元々医師の献身的な働きでカバーされていたものが、臨界点を突破して発露しただけであり。2004
 年の初期臨床研修制度の発足は原因ではなく、トリガーでしかありません。
 記事では「きっかけ」として表現されていますが、トリガーはトリガーでしかなく、そのトリガー、初期臨
 床研修がなくても遅かれ早かれ別のきっかけが医療崩壊のトリガーとなっていた事でしょう。
 産婦人科分野に限れば、大野病院事件は必要十分条件であったと思います。
 
 確かに地方の大学病院の人手不足は深刻です。ですが、それは初期臨床研修「医(師)が診療科や
 地域を自由に選べるため、偏在につながっている」と言う単純なものではありません。
 確かに今回の21年度のマッチング結果を見ても、地方で県単位の人数として研修医を減らしている
 県があります。
 ですが、地方であっても、大学病院では人数を減らしながら県単位では研修医師数を増やしている
 県はあります。
 それは大学病院自体に研修の魅力がない事を示している事になります。

 大学病院のように、本来看護師・看護助手・薬剤師・事務がするべきような仕事で、研修医から上級
 医まで疲弊しながら雑務に追われる様な病院は元々研修にふさわしくありません。
 その点を改善せずして、人が集まらないのは当然です。

 研修医はその(都)道(府)県において初期研修をするのを嫌うのではなく、プログラム内容を含めた病
 院の総合力で大学病院を始めとする、研修医が集まらない病院を忌避しているに過ぎません。
 大きな地域単位(道・県)で見れば、研修医を呼び込む事は不可能ではありません。ですが、市町村
 単位で全ての病院に研修医を呼び込む調整をするのは困難です。
 それは、あなたは研修をする上で総合力で上回る病院で研修をするのを諦めて、勝るものは何もな
 い病院で研修をしなさい、と宣告するのと同じ事です。

 勿論最初から応募者数と採用数の人数が同じであれば、否応なく研修医も選別されて総合力で劣
 る病院での研修を余儀なくされる人も出てくるでしょう
 ですが、現実問題として、総合力で上回る病院が育成できる研修医の人数は決して少なくなく、応募
 者数を上回る採用枠がマッチングプログラムとして用意されています
 これを利用して、より良い研修を受けようと、より良い研修病院へ初期臨床研修医・後期研修医が集
 まるのは当然の事であり、決して非難される類のものではありません。
 
 仮に人が集まらない市町村の病院へ研修医を誘導しようとするならば、総合力で勝る病院の定員
 数を削減し、応募者数と採用数を同数にし、強制的にマッチさせるしかありません。
 ですが、それは本来恵まれた環境で育成可能であった研修医を、敢えて総合力で劣る病院で研
 修をさせると言う事に他なりません。
 物理的に育成が出来ず受け入れ困難なのではないにも関わらず、敢えて劣る環境で研修をさせ
 る事に意味はないと考えますし、それは義務化される際の初期臨床研修制度の理念にも合わない
 はずです。

 確かに研修する病院はマッチングによって自由に選べます。また通常の勤務医も診療科・地域を
 自由に選択できます。ですが、それはより良い環境で研修を受ける事に大きな理由があります。

 そこで、医師の研修先を自由選択に任せるのではなく、地域・診療科ごとに定員を定め、計画的に
配置するよう制度を改める。対象は、義務研修を終えた後、専門医を目指して3~5年間の後期研修
を受ける若手医師とする。そのため、地域の病院に医師を派遣してきた大学医局に代わり、医師配置
を行う公的機関を創設する。

 何故に、医師不足→いや元凶は医師の偏在→自由に選べるのが問題→規制しよう→医師の計画
 配置なんて短絡的な発想が可能なのかは理解できません。
 まず大元の、偏在を解消できれば現状が改善するという考えがわかりません。今後新規参入する
 3-5年目の後期研修医:約24000人頭の強制配置にて、どこをどうやり繰りするつもりなのでしょう
 か。
 若手医師を各都道府県に割り振るとして、医師が比較的集まっている地域として関東圏があります
 が、その都県への割り振りを全てゼロにするのは不可能でしょうし、都道府県の割り当てはどうする
 のでしょうか。人口対医師数及び診療科医師数の割合で割り当てしていくのでしょうか。

 医師数が比較的多い地域・診療科であっても、どこも内実比較的戦力となる後期研修医は足りず
 欲しがります。余っているところなどありません。
 それを地域のみならず、診療科までもコントロール可能とは、大言壮語甚だしく、まさに官僚的発
 想でむしろ楽観的な発想が羨ましくもあります。
 
 また、本人の希望とすり合わせて調整する旨の記載もありましたが、どの程度強制性を持たせる
 のでしょうか。仮に完全なる強制性を持たせたとしても、お望みのような医師数のコントロールは不
 可能だと思いますし、強制性を緩めるならば現状との人数差に大きな違いは出ず意味はありませ
 ん
 
 すなわち、3-5年目の医師に対する強制性を持った計画配置をしても、医療崩壊の現状は改善し
 ないと思いますし、むしろその副作用のほうがドラスティックに出現する事と考えます

 まず、医師の計画配置とは、ある程度の強制性を持っての文脈である事は間違いありません。
 これは憲法違反ならない確固たる根拠があるのでしょうか?
 かつて「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律盗聴法と呼ぶ俗称がありましたが、
 どこをどう言い繕うと、居住地・勤務地まで強制されるのであれば、それは「徴医制度」その
 ものです。公務員・及び会社員にも転勤はある旨の事も言われますが、それは契約を結んだ2者
 間の事であり、国が一般の国民に対し強制力を持って配置する制度が、前例として作られる事に
 強い危惧を覚えます。

 医療は公共財との文言も見られましたが、すなわち公共の福祉に反すると国が認定した際には、
 医師の基本的人権は制限されて然るべきと言う前提に立ち、読売新聞社は提言を行っているの
 でしょうか。医師はどこにおいても医師足り得ます。知識と技術を以て、健康増進に寄与します。
 それは地域・診療科問わずです。
 ですが、この提言は、その働きでは満足しない、もっと犠牲を払い、もっと働くのが当然であると、
 暗に示した医師批判でもあります。
 人を直接的に傷つけるわけでもなく、普通に働いている医師に対し、その場でそうして働いている
 事こそが、公共の福祉に反しているのだと、存在を否定している事と同義です。

 妻も子も親もいる医師に対し、その環境を犠牲にして、国に尽くせと
 実現するならば、恐ろしい国になるものです
 いずれ、看護師も、助産師も、その他の業種にまで配置論が及んでも、読売新聞社は何も言わ
 ないのでしょうか。そうなのでしょう。医師に対しては計画配置もやむを得ないと断言できるのです
 から。

 最後に大学医局に代わり、医師配置を行う公的機関を創設とありますが、全ての医師を管轄下に
 置きたいとの素直な発想で、嗤えます。確かに楽です。全て手駒のように医師を配置できれば。
 ですが、そんな公的機関に従う医師がどこにいるのでしょうか?
 医局人事には従えても、見ず知らずの木っ端役人の言う事などに従う道理がありません。
 同じ環境に身を置いて、同じ患者を診て、同じ手術をして、同じ当直をして、同じ苦労をして来た仲
 間が困っているなら、助けに行こうとも思います。頑張ろうかとも思います。
 ですが、強権発動でただ指示される病院へ配置される医師のモチベーションはどうでしょうか? 
 数年の刑期にも似た配置年限を終えるのを、指折り数えてひたすら待ちます。
 強権的に配置した以上、仕事量の管理義務は公的機関にあります。善意のサービス残業は行わ
 ず、公務員的な時間に沿った勤務となります。それは決して非難される事ではなく、労働基準法に
 沿った正当な勤務態度です。
 夜間当直・拘束時間を含めたマンパワーを、その公的機関は確保・維持できるのでしょうか?
 配置年限が終了した後に、逃げるように去って行っても非難されるいわれはありません。

 本当に、公的機関がマネージメントできると考えているなら楽観的で素敵です。
 勿論強制力を強化して、罰則を強化して、そんな態度には逮捕も辞さないと言った、非人道的な
 体制を公的機関が持つなら別ですが。
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コメントできた文面は僅かです。
ですが、その短い中に、勤務医として思うところが多くありました

読売新聞社の提言はアドバルーン的な面が大きく、これらが実行に移されるのは問題山積で
近いことではないと思います。またそう願います。

まあ2008年10月19日、本日の新聞に

 

 

医師計画配置に前向き…厚労省医療課長「よい規制」


と言う自画自賛記事が載っていて、少し嗤えます。

医師不足の原因は一義的ではなく、読売新聞社の提言の中には「安心医療に金惜しむな」など
まともな事を言っている点もあります。

ですが、力点が計画配置のような強制論に置かれている点が、認識の甘さ及び非医療従事者の限界かと
思います。
ですが世の中の流れを作り決定していくのは、その非医療従事者達です。
声ある声として届いていって欲しいと思います


勿論、医師計画配置なんて実現したら、そんな国からは去りますが

 



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